DTM入門講座

DTM入門講座1 DTMとは?

今回から始めるDTM講座では、まず全くの初心者の方へ向けてDTMとはいったい何なのかということを説明します。

DTMとは?


DTMとはDesk Top Musicの略称で、直訳すると「机の上で作る音楽」という意味合いです。
従来の音楽制作スタイルは作曲こそ自宅で行なったとしても、演奏、歌のレコーディング、ミキシング等は基本的に専門の音楽スタジオで行なわれていました。
それに対し、近年はテクノロジーの発展によって自宅でもパソコンを使ってクオリティの高い音楽を制作できるようになりました。
そのように「パソコンを使って音楽を制作すること」を一般的にDTMと呼ぶことが多いでしょう。

DTMのイメージ1


DTMで出来ること


DTMで出来ることは大きく分けて次の2つです。
・MIDI機能による自動演奏 〜パソコンが演奏者に〜
自分で作った曲、あるいはクラシックなど既製の曲をパソコンに入力して、自動演奏させることができます。
演奏者の代わりにパソコンが演奏してくれるイメージです。
もちろん入力したデータはいつでも編集できます。

・オーディオ機能によるレコーディング、ミキシング 〜パソコンがスタジオに〜
パソコンをハードディスクレコーダーとして使用し、歌や楽器、ナレーションを録音することが出来ます。
また録音したものをミックスしたり、エフェクトを掛けたりすることが出来ます。
スタジオのMTR(マルチトラックレコーダー)やミキサー、エフェクターがパソコンの中に入っているイメージです。

このように現在のパソコンのスペックなら音楽制作に必要なことは全て出来ると言っても過言ではありません。

DTMのイメージ2


なぜDTMなのか?


DTMのメリットをいくつか挙げてみましょう。

・一人で音楽を作り上げることができる
DTMが登場するまでは自分が作った曲を形に残すには、自分でピアノなどを演奏するか誰か演奏してくれる人を見つける必要がありました。
DTMでは人間の代わりにパソコンが演奏をしてくれます。
フルオーケストラをリアルに再現することも可能です。

・完成形が分かりやすい
従来の譜面だけを使った作曲・編曲では、実際にプレイヤーを集めて演奏してもらうまで完成形が見えにくいものでした。
経験豊かな作曲家であれば譜面だけを見ても、頭の中で仕上がりをイメージすることができますが、初心者には中々真似出来ることではありません。
DTMでパソコンを使えば入力したフレーズをすぐにその場で確認することができるため、つねに仕上がり具合を確認しながら作業を進めることができます。

・修正、試行錯誤が簡単
パソコンはあなたのこだわりに応えるために、何度でもやり直しに応じてくれます。
アレンジをちょっと変えてみよう、いくつか違うバージョンを作ってみようといった際にも、元となるファイルをコピーしてアレンジ作業に入れば、同じ曲を複数アレンジして聴き比べることも容易にできます。
また曲の構成を変更したり、移調したりといった編集作業も簡単に行なえます。

・コストが低い
例えば歌や楽器を録音したい時に専門のレコーディングスタジオを使用すると、スタジオにもよりますが1時間あたり数万円掛かってしまうこともあります。
DTMや自宅録音だとそれらのスタジオ代をゼロにすることができます。
またプレイヤーへの演奏代も掛かりません。

以上のようなメリットはアマチュアのみならずプロの現場にも貢献しています。
スタジオ作業の前に自宅で大まかに作ってしまうのです(プリプロと呼びます)。
スタジオ代をなるべく抑えるための工夫でしょう。
そういう意味では一部のクラシックやジャズなど生演奏主体のジャンルを除けば、巷に流れる音楽CDの殆どには、何らかの形でDTMが利用されていると言えるでしょう。

DTMの現在


DTMが普及し始めて既に10年以上になります。
DTMと言えば当時はアマチュアが趣味で楽しむものといったイメージがありました。
しかし現在ではその機能・利便性が飛躍的に発展・認知され、プロの制作現場にも用いられています。
そして従来のスタジオにあったハードウェア機器がパソコンとソフトウェアに取って代わられつつあります。
現在、プロのスタジオで定番機器として使用されている「ProTools」というパソコンを中心としたシステムがあります。
これも規模の違いこそあれ、MIDIシーケンサー+ハードディスクレコーダーという個人が使用するDTMシステムと基本的に同じものなのです。
つまり機材的には自宅とスタジオの差が非常に小さくなり、個人レベルでもプロスタジオと比べて遜色の無い作品を作れる時代になったと言うことが出来ます。

このように今は音楽を始めるにはとても恵まれた時代なのです。
今後も技術の発展とともに、安価でありながらもより高品質・多機能な機材が登場してくることでしょう。

(つづく)